Y S D Yamada Noriaki Structural Design Office
山田憲明構造設計事務所
竣工写真:Koji Fujii TOREAL
make SPACE
所在地 香川県高松市
建築主 KSB瀬戸内海放送
建築設計者 前田圭介/UID
構造設計者 山田憲明構造設計事務所
山田憲明 中川航佑
施工者 菅組
建物規模 延床面積465.37㎡
階数 地上2階
主要用途 事務所
主要構造 W
設計期間 2022年4月~2023年5月
工事期間 2023年6月〜2024年7月
掲載 新建築2024年10月号
棚の構造化
什器としての棚は、主に棚板・縦板(側板、仕切り板)・背板の3種類の要素で構成される。本構造システムは、建築の主構造となるよう各要素を再構成した棚ユニットが建物全体の鉛直・水平力を負担し、屋根や床を支えるものである。棚ユニットの棚板・縦板・背板は、スギとヒノキ製材(105㎜角)を三方に組んだ骨組に、構造用合板(t=12㎜)を面一の真壁形式で両面張りして構成している。
1350~1800㎜間隔に整然と配置される縦板に対し、棚板と背板はランダムかつ限定的に配置され、応力伝達経路が途絶えているようにみえるかもしれない。特に背板が裏表でずれて設けられるが、背板と直交する縦板と棚板がねじれ変形を抑えるなど、水平力を巧みに伝達できる仕組みとなっている。この棚ユニットを60度斜交座標系プランに合わせて0度、120度、240度方向に3つずつ合計9つ配置することで、あらゆる方向の水平力に対して抵抗させるとともに鉛直荷重を支持している。
屋根構造は60度斜交座標系プランに合わせてデザインした三角・六角形パターンのレシプロ格子梁で、オウシュウアカマツの中断面集成材(105×330㎜×3m)のみで最大6mスパンを架け渡している。60度の角度を持った梁同士の接合は、角度付き梁受金物を使ったディテールである。
