Y S D Yamada Noriaki Structural Design Office
山田憲明構造設計事務所
Kamikatz Public House
所在地 徳島県上勝町
建築設計者 中村拓志&NAP建築設計事務所
構造設計者 山田憲明構造設計事務所
山田憲明 古矢渉
施工者 大創
建物規模 延床面積 130.65㎡
階数 地上1階
主要用途 醸造所
主要構造 木造、直接基礎
竣工 2015年
掲載 ヤマダの木構造
受賞 WAN Sustainable Buildings Award
2016 Winner
日本商環境設計家協会
JCDデザイン賞2016 銀賞
Architizer A+Awards 2017
, Finalist in Architecture +Sustainability
ポリカーボネート耐力壁と組立柱で透明な妻壁をつくる
徳島県上勝町に建てられた平屋のブルワリー兼店舗である。上勝町は、34種類ものごみ分別と徹底的なリサイクルによる「ゴミゼロ運動の町」として有名である。屋根は全体として低く抑えられた片流れであるが、店舗部分では北にいくにしたがって急勾配で高さを増し、北面妻壁では最高高8mにも達する。北面妻壁は幅約4.7×高さ約8.0mで、ごみ集積所から集めてきた建具をランダムにはめ込んだ人目を引く広大な1枚のスクリーンとなっている。
この妻壁の透明性を実現するために、ポリカーボネートの耐力壁と、袖壁付き独立柱を水平耐力要素としている。ポリカーボネート耐力壁は、5㎜厚のポリカを釘やビスで軸組に留め付けて性能を発現させるものである。令46条4項や昭56建告1100号での壁倍率を取得しているものではないが、実験的研究によって性能確認がされており、壁倍率2程度を見込むことができる。袖壁付き独立柱は、バーベキューのためのベンチスペースや薪置場の袖壁状の仕切りを構造用合板両面張りの耐力壁とし、120角2本抱き合わせてビスで一体化した組立柱と組み合わせたものである。プランに合わせて両側に4つずつ、合計8つ設けている。