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010_外観南東面夜景_9429 (大).JPG
​竣工写真:エスエス 秋田広樹

蒜山そばの館

 

所在地    岡山県真庭市

建築主    真庭市

建築設計者  STUDIO YY

構造設計者  山田憲明構造設計事務所

       山田憲明 衣笠大樹

施工者    森本組

​木工事    銘建工業

建物規模   延床面積 271㎡

階数     地上1階

主要用途   店舗

主要構造   W+S

設計期間   2021年5月~2021年9月

工事期間   2021年11月~2022年7月

掲載     新建築2023年6月号

CLT入母屋造りの主屋と繊細な下屋が生み出す

空間のつながり

 地元で愛されていたにもかかわらず近年焼失してしまった自治体が運営する蕎麦屋の復興プロジェクトで、プロポーザルで選定された。

そばを提供するだけでなく、そば文化や地域の伝統にも触れられるような施設となっている。地域の伝統家屋の様式や、真庭市という土地柄から屋根をCLTの入母屋造りとしている。

 積雪高さ140cmの多雪区域において、客席部分の梁間9.1m×桁行12.74mの大屋根をCLTパネル(t=150㎜、5層5プライ)で構成した入母屋造りで実現している。合計24枚のパネル同士は、矧目は合板と釘で、継目は平鋼とラグスクリューで接合し、見え隠れとなるパネル天端で一体化している。入母屋の形態を活かして鉛直荷重に対して主に面内力で抵抗させることで無柱空間を実現しており、CLTパネルには面内せん断力と2次的な面外曲げモーメントを、棟・降り棟・妻下端の平鋼には圧縮軸力を、四周の平鋼には引張軸力を負担させている。地震時水平力の大半を厨房側に流すことで客席部分の大開口を実現することで、繊細な鉄骨フレームと木材の化粧垂木のみで構成した緩やかな三次元曲面を持つ下屋の縁側とのつながりを生み出し、周辺環境とのシームレスな関係をつくっている。

構造ダイヤグラム.jpg
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