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​竣工写真:藤井浩司(TOREAL)

​神山まるごと高専 大埜地校舎

 

所在地    徳島県名西郡神山町

建築主    神山まるごと高専設立準備財団

       神山高専寮

建築設計者  shushi architects 吉田周一郎 石川静

       須磨一清

構造設計者  山田憲明構造設計事務所

       山田憲明 竹原遼

施工者    北島コーポレーション

建物規模   延床面積1955.61

階数     地上1階

主要用途   学校

主要構造   W

設計期間   2018年10月〜2022年3月

工事期間   2022年4月〜2023年2月

掲載     新建築2023年4月号

木造レシプロカル格子梁によるグリッドシステム

 2023年4月に開校したテクノロジー・デザイン・起業家精神を教育の土台とした私立高等専門学校である。旧神山中学校の校舎を改修した西上角校舎・学生寮と、新築の大埜地校舎から成る​。

 木造平屋の大埜地校舎においてユニバーサルな構造空間をつくるために格子梁による1.82m角のグリッドシステムを建物全体に渡って採用している。格子梁は町産スギ製材120 mm×300mm×4mを縦横に互い違いに組み立てたレシプロカル構造で構成しており、定尺材を用いながらも梁間スパン7.28mの教室空間や出幅1.82mの軒下空間をさりげなく実現している。レシプロカル構造の施工ではいかに組立を可能にするかが課題だが、スライドで差し込める市販の梁受金物による接合ディテールを採用し、地組したH形と十字形ユニットを所定の手順で組み立てることで、組立可能にしながらも梁下端に金物やスリットが露出しない意匠性を確保している。12.7m×14.4mの無柱空間となる大講義室は、上弦材とした上述の格子梁の下に下弦材120 mm×240mmと束120mm×120mmを配し構造用合板を張って構成した梁成970mmの合板充腹梁を単位要素として同様のレシプロカル格子梁を構成し、グリッドシステムを拡張させて大空間を実現している。

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